お茶の効果

日本のお茶の間には欠かせない緑茶…緑茶カテキンは緑茶に含まれるポリフェノールの一種です。

昔から緑茶に含まれるカテキンはからだに良いと言われてきましたが、最近ではそのカテキンの種類など、より詳しい情報まで掘り下げられ話題になっています。


そこで今回は風邪予防など健康維持に効果が期待出来るカテキンの種類と、効果的で美味しく淹れられるお湯(水)の温度についてご紹介させていただきます。

美味しい水出し緑茶のレシピもお試しを。


1.カテキンの種類

“緑茶カテキンとは、緑茶に含まれる8種類のカテキン類の総称”


~太陽化学株式会社 食と健康Lab~https://www.taiyokagaku.com/lab/health/catechin_pickup02/

この中から、この後とり上げる成分は

・エピガロカテキンガレート(EGCg)

・エピガロカテキン(EGC)


似た名前の物質ですが、最適な抽出温度が異なります。

緑茶カテキンの情報で、「あれ、水出し?高温抽出がいいんじゃなかったっけ?」と混乱されたことがある方は、

2~3の項目を是非チェックしてみてくださいね!



※緑茶カテキンの生理活性については様々確認されていますが、今回は情報を絞って風邪予防に関連する情報をピックアップ。その他情報は添付のリンク等をご覧ください。


2.80℃~緑茶で抗酸化力

“ポリフェノールを含む各成分の抗酸化力を測定したところ、緑茶ポリフェノールである茶カテキンが最も抗酸化力が優れていることが分かりました”

“抗酸化力が最も強いのはEGCgであり、ビタミンEの10倍以上の抗酸化力を持つことが分かりました”


~三井農林 お茶科学研究所|お茶の健康パワー|抗酸化作用(2)~http://www.ochalabo.com/power/power20150206.html


※EGCg/EGCGとは、・エピガロカテキンガレート

“高温のお湯で淹れたお茶は、苦みの強いすっきりした風味となり、カテキンの一種(エピガロカテキンガレート(EGCG))や、眠気を覚ます作用のあるカフェインが多く含まれます”


~農林水産省「緑茶で健康!ミニガイドブック」~https://www.affrc.maff.go.jp/docs/pdf/reaflet_mihiraki.pdf


高温のお湯で淹れたお茶を飲めば、抗酸化力を持ったエピガロカテキンガレートを摂取できるということのようです。

ただし、温度が高ければ高いほど良いかというと、

ぐつぐつ沸いたお湯で淹れてしまっては煎茶を美味しくいただける温度を超してしまいます。(折角のお茶ですから、ほっと一息つくためにも美味しくいただきたいですよね!)

抗酸化力を持った成分を効率よく摂取しつつ美味しくいただくには、80℃以上90℃未満のお湯で淹れると良いでしょう。

※効果的で美味しい淹れ方は項目4をチェック!

補足1…抗酸化物質とは

“活性酸素の発生やその働きを抑制したり、活性酸素そのものを取り除く”

“活性酸素は微量であれば人体に有用な働きをしますが、大量に生成されると過酸化脂質を作り出し、動脈硬化・がん・老化・免疫機能の低下などを引き起こします”


~e-ヘルスネット(厚生労働省)|抗酸化物質~https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/food/ye-009.html



補足2…抗ウィルス活性について

エピガロカテキンガレート(EGCG)にほ、抗ウィルス活性が確認されていますが

新型コロナウィルスに対する抗ウイルス活性について、2020年4月現在、研究段階と思われますので割愛します。

3.「水出し緑茶」で免疫力アップへ

“水出し緑茶に多く含まれるECGには、マクロファージの食活性の低下を改善し、生体防御能をアップする可能性”


~農研機構 なるほど・ザ・水出し緑茶!~https://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/nifts/t_contents/mizudashi_ryokucha/detail.html

※ECGとは、エピガロカテキン


そのエピガロカテキン(EGC)がより多く、効果が発揮されやすい抽出方法が、水出し緑茶です。

ここで申し上げたいのは、「水出し」であるということ。温かいお湯で淹れて、冷たく冷やしたお茶とは違います。ポイントは「飲むときの温度」ではなく、「淹れるときの温度」にあるようです。

“EGCやテアニンの効果を発揮させたい場合は緑茶をできるだけ冷たい水で淹れるのがおすすめです”


~農研機構 なるほど・ザ・水出し緑茶!~https://www.naro.affrc.go.jp/laboratory/nifts/t_contents/mizudashi_ryokucha/detail.html


ここで「テアニン」というワードが出てきました。

テアニンはお茶に含まれるアミノ酸の一種で、リラックス効果があるそうです。ストレスが多くなりがちな昨今の状況ですから、こちらもご参考までに。


“テアニンには脳波α波を増加させる、ストレスに対する自律神経系の反応を抑える、などの「リラックス効果」や睡眠改善作用”


~太陽化学株式会社|食と健康Lab|学術コラム|テアニンの機能性~特に向精神作用について~https://www.taiyokagaku.com/lab/column/07/

4."80℃~緑茶で抗酸化力"効果的で美味しい淹れ方

湯温なんて測ってられない!という人にために、

手軽に温度調整出来る方法をお伝えします。

お湯を移し替える回数で湯温を調節するので、温度計は不要です!


<急須で淹れる場合>

1.お湯を沸かす

2.「湯冷まし」又はピッチャー等にお湯を取り分ける

3.湯呑にお湯を分ける(湯温は80℃台になっている見込みです)

4.急須に茶葉を入れておく(一人分3g程度)

5.湯呑のお湯を急須に入れる

6.45~1分秒程度※抽出(※表示の時間ご参照)

7.お茶を注ぐ。最後の一滴まで

8.2煎目を美味しくいただくために、急須のフタを少しずらしてあけておく


■2煎目は少し抽出温度を上げて

1.お湯を「湯冷まし」又はピッチャ―に取り分ける

2.一煎目を淹れた後の急須に注ぐ(湯温は90℃台になっている見込みです)

3.10~秒程度抽出

4.お茶を注ぐ




<ティーバッグで淹れる場合>

1.お湯を沸かす

2.「湯冷まし」又はピッチャーにお湯を取り分ける

3.湯呑にお湯を分ける(湯温は80℃台になっている見込みです)

4.ティーバッグを浸ける

5.できればフタをして抽出する(表示の時間ご参照)

6.ティーバッグを取り出す


5.水出し緑茶のレシピ

<材料:ピッチャー、ボトルで作る場合>

・冷水 1ℓ

・茶葉 10g(又はティーバッグ3個)

<材料:マイボトルで作る場合>

・冷水 300ml

・茶葉 4g(又はティーバッグ1個)


作り方は簡単!

茶葉を茶袋に入れて(ティーバッグはそのまま)冷水と共に、冷蔵庫で一晩抽出するだけ。

翌朝茶袋(又はティーバッグ)を取り出し、その日のうちに飲み切りましょう。

また、やむを得ず外出する場合などには、マイボトルを持ち歩き、度々飲むようにすると良いでしょう。

茶葉と一緒に無添加のドライフルーツなどを浸けておくと、フルーティで美味しいですし、フルーツの栄養素も摂取出来ます。

緑茶は、お茶屋さん他、お近くのスーパーなどで入手可能です。

また、コンビニでもティーバッグタイプ等の緑茶を度々見かけます。

是非取り入れてみてくださいね!


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