清掃と消毒

消毒の専門家と制作した「環境消毒マニュアル」です。PDFを無料ダウンロードできます。

消毒液の使用上の注意がPDF内にありますので、ぜひ目を通してからご使用ください。

新型コロナウィルスの感染経路

新型コロナウイルスの感染経路は、症状の有無に関わらず感染した人からの飛沫感染と接触感染と考えられています。そのため 咳エチケットや手洗いなどの基本的な感染症対策はもちろん、感染者の飛沫がついている可能性のある部位からの感染リスクを低減する為、満遍なく清拭(拭きあげる)する、こまめな日常清掃と消毒が重要とされています。

新型コロナウイルス感染症の大規模な感染拡大防止に向けた職場における対応について(要請)厚生労働省労働基準局 令和2年3月31 日

「清拭」が効果的な理由

新型コロナウイルス感染症予防対策としては、飛沫が付着していると想定される人がよく触る部分の清拭による清掃と消毒をすることにより、接触感染を防ぐことが有効と考えられています。

日常清掃で通常の汚れ(有機物など)を除去し、その後一貫して消毒作業をすることで、その薬剤効果を発揮させることができます。

ちなみに、皆さんがよくイメージされる噴霧器(スプレーを含む)等を使用した消毒は、ウイルスの大きさと噴霧器の粒子の大きさを比べると、その消毒効果と確実性に疑問が残る点、誤った安心感を醸成し、手指衛生などの緩慢を引き起こすことが懸念される点、そして、屋内における噴霧器等を使用しての薬剤噴霧は、人への被爆や安全性の観点などにより、推奨されていません。


救急隊の感染防止対策マニュアル(Ver.1.0)消防庁 平成31 年3月

日常清掃の一貫としての消毒

使用する薬剤は、70%以上の消毒用アルコール(エタノール)もしくは、500ppm~1000ppmの次亜塩素酸ナトリウムです。

現在、アルコールは入手困難なので、次亜塩素酸ナトリウムが推奨できます。商品名でいうと、ハイターやミルトンで、それぞれの原液濃度によって適切に希釈をして使用します。

準備するものは、薬液から身体を保護するゴーグル(花粉症用のものなどでも)、グローブ(手指の保護)、マスク、クロスやディスポーザブルウエス(化繊推奨)、バケツ等になります。

次亜塩素酸ナトリウムは木の繊維(紙パルプなど)と反応すると不活化してしまいますので、クロスやウエス類は化学繊維などのほうが望ましいとされています。

注意事項としては、次亜塩素酸ナトリウムは他の薬液と混ぜると、塩素ガスがでて危険です。絶対に混ぜないことと、作業中は良く換気をして下さい。


新型コロナウイルス感染症に対する感染管理改訂 2020 年 3 月 1 9 日国立感染症研究所 国立国際医療研究センター 国際感染症センター
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